{流山白みりん誕生}講演会:川根正教氏、江戸文化との歴史 史談会主管
更新日:2024/11/04
掲載日:2024/11/03
第76回松戸市文化祭行事として松戸史談会では、11/3(日)午後、市民劇場で講演会を開きました。川根正教氏/元・流山市立博物館館長による『流山・白みりん誕生の歴史的背景』でした。友の会会員からの呼びかけや参加もありました。 ▽ ▽ 〇詳細なレジメと映像入りの2時間でした。大きくは、{みりんとは?}、{なぜ、流山で江戸時代、みりん醸造が盛んになったのか?}、{流山における酒醸造業}、{白みりんの誕生}、{江戸の食文化とみりん}といった、江戸後期からの時代の流れでもありました。 〇みりんは、中国からとも日本発生とも言われること、もち米+うるち米+焼酎からできること、材料の生産地+良質の水+消費地(江戸)に利便≒河川利用から、流山が適地であったこと。 〇もともと、みりんは甘い酒として利用されてきたものが、江戸時代後半、料理文化(江戸庶民が蕎麦、鰻、鮨、てんぷらや料理屋などへ人気)の変化から、みりんが調味料へ。米の需給対策や幕府の政策も絡みながら、酒の醸造からの転換へ。 〇「万上(まんじょう)」の堀切家、「天晴(あっぱれ)」の秋山家のニ家のみりん醸造家の歴史。ともに、先祖は江戸川対岸の埼玉の酒醸造家筋からの移住。酒造りをしながらの変遷。時代の変化、吸収・合併のなかで、今日までの歴史をわかりやすく、解説されました。ニ家の酒造高の変化、江戸時代の「八百善」、明治初年の「ウイーン万博出品」など、事例を織り込まれた地域経済の発展史でした。 (紹介・沖、記録・松尾) |