新規2年間がスタートヘ:5月に戸定邸で朗読会?、例会は『山椒魚』で改変の歴史話へ

更新日:2024/11/11
掲載日:2024/11/20

 木枯らしが吹いた二日後、11/8金・市民会館で11月例会。新代表の高野和基さんが、はつらつとして挨拶と司会を行いました。”軽薄・軽率・軽量な4期目・2年間の代表ですが、よろしくおねがいしま!”と、出席者17人にエール交換。副代表・総務・会計などの役員も紹介。

 ”1月例会は、参加者による、各自の朗読発表会と新年昼食会にしましょう!”、”5月例会は、屋外輪読会として、共通テキストを決め、戸定邸で、みなで輪読会を開きましょう”、”秋には、市民参加も兼ねた朗読講座を開きましょう”と、話し合われました。その後、まずは、発声練習、”アエイウエオアオ”と声出し、そして、CD鑑賞・サンショウウオへ。次回12月例会:12/13金・勤労会館。1月例会(臨時):1/10金・市民劇場。2月例会:2/14金・市民劇場です。リサイクル本は30冊を超えました!。

 32回目となるCD朗読は、井伏鱒二の『山椒魚』の試聴でした。    ●若い頃、教科書で読んだことがある気がするが、結末までの覚えがない。●CD鑑賞では、作者や作品についての感想、朗読者への”ウマイ・下手・聴きやすい・工夫”など、そして、聞いたワタシが思い出すことや朗読への思いを考えていきたい。●この作品は、初め、『幽閉』という題で、作者が二十代前半、1923年頃、同人誌に発表された。その後、山椒魚と改題され、なんどか改変されていった。●着想は、『桜の園』を書いたロシアのチェーホフの、”『賭(かけ)』という人間がらみだったものを、山椒魚に置き換えた”と、本人が当初から言っている。●太宰治が、中学生のころ、これを読んで感動したことは有名だ。etc.

 頭でっかちになったサンショウウオが、岩屋に閉じ込めれ、囚人のように、出られなくなってしまう話。作者の改変は、末尾の20行部分。山椒魚は、自分同様に蛙(カエル)をも閉じ込めてしまう部分が”論争の是非”へ。張り合って,痩せ我慢のようにしてきたカエルは、動けないほどになって言う、「今でもべつにお前のことをおこってはいないんだ」。このカエル部分を、作者監修の最終全集でも削除。この経過説明が参加会員(沼田さん)からあり、興味が集まりました。

 自主朗読も数人がありました。森鷗外の次女、小堀杏奈のエッセイ「初めて理解できた鴎外」―父・鴎外が亡くなる直前に、ドイツ留学時代の”恋人”の写真を、自分の居間から取り寄せさせたエピソードの話ーもありました(佐藤さん)。いつになく、ドラマチックなお話を聞くことのできたひとときになりました。 (記録・仙翁)

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