11/12(金)に例会。秋の日差しのなか、前月,見学のkさんが正式に入会。さっそく、自主朗読は作・塩野七生『ギリシャ物語』{アテネトとスパルタの民主制}の一節を読み上げられました。本格的な歴史小説の紹介となりました。オリンピック発祥の地のギリシャ、開放的で異民族にも許容のあったアテネと閉鎖的・強権的だったというスパルタとの2000年前の歴史。毎月のCD朗読は森鷗外の『阿部一族』で、鷗外が、この作品で言いたかったことは何んだったのでしょう?と、"作品への問い"となっていきました。鷗外は、津山藩の典医の息子から明治政府のもと陸軍軍医の長になった人物。明治天皇崩御のとき乃木大将夫婦が殉死した、そのあとで『阿部一族』の作品。小説の事実性とフイクション部分、作品における登場人物たちの思惑描写、作者の意図、作者の置かれた環境は?と、意見があれこれ。その場での、作品解説にはムツカシイことに。次回の12月例会は12/10金・市民劇場です。見学をドーゾ、お待ちしてます。
来年度から、松戸市生涯学習推進課では従来のような、市役所自身からの各種生涯学習団体との講座開催は止めることになったそうです。各団体が自ら講師(謝礼)・場所(費用)を設定していくことにするそうです。年一回又は二回の朗読講座も市としてはおこなわないことになりました。広報は協力するそうです。
この日の自主発表、各自5分程度、作品朗読と紹介でした。以下のようなものでした。
◎『ニューヨーク美術案内』千住 博―。ニューヨークで体験した美術館での有名作品を見ながらの感想。ボッチェリーニのヴィーナスを目の前、50㎝、等身大で見た時の息を留めるキャンバス感!。無尽蔵の情報。 (村さん―この日、司会役も)
◎『ブランコ』長田弘の詩―思いきり 地をけってしまう…ちがってみえる 目の高さがちがうだけで ありふれた世界が …空の青さ (山さん)
◎『座敷ぼっこの話』宮沢賢治―あかるい昼間は、みな山へ行ってしまう。 家のなかのどこかで… 他1編 (川さん)
◎「にほんご好きになる授業を・文化功労者に決まった山口仲美さん」新聞切り抜き―犬が「ワン」と鳴く表記は江戸時代からで、それ以前は犬は「ひよ」と書き「びよ」と呼んでいた。飼い犬としての人間との関係が変化。日本語にはオノマトメが豊富。{日本語は日本文化そのもの}であり、英語万能の風潮には一家言ある。。(瀬さん)
◎「瞽女ごぜの唄と三味線に魅せられて (月岡裕紀子)新聞記事」―迫力につつまれたゴゼさんの語りと演奏。譜面に残したい。(嶋さん)
◎『現代小説 ザベスト2019―{安寿と厨子王・ファーストツアー}』米澤穂信―安寿と厨子王のその後の物語。(斎さん)
◎『ギリシャ人の物語』塩野七生―アテネでは外からくる人に門戸を開放していたが、スパルタでは閉鎖的、子弟には厳しい厳格な教育だった。富へ無関心ではなかったが、貧しさは恥じとした。貧しさから抜けだそうとしないのは怠惰だと。(阿さん)
◎『七色の毒-緑樹の主』中山七里―14歳の中学生が殺される。ホームレスが疑われる。少年は実は性悪な中学生だった。犯人は認知症の老婦人が確かに少年を刺しころした。が、主人公の刑事は、その真相を探り出す。シリーズ。(健さん)
◎『清兵衛とひょうたん』志賀直哉―10銭のヒョウタンを買ったセーベイは、時間中でも磨いていた。修身の先生に見つかり取り上げられる。そのヒョウタンは周り回って600円で売られた。セーベイはそのことは知らぬまま。(藤さん)