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= 介護保険最新情報Vol.667 = 介護保険の自己負担3割 対象者が正式決定 厚労省、政令を公布 来月から適用
これで基準が正式に決定した形だ。
現役並みに所得のある65歳以上の高齢者が介護保険サービスを利用する際の自己負担が、来月から3割に引き上げられる。厚生労働省は19日、その対象となる人の具体的な基準を明記した政令を公布。全国の自治体に通知を出し、事業者や専門職も含め現場の関係者と共有するよう指示した。介護保険最新情報のVol.667で広く周知している。
介護保険最新情報Vol.667
3割負担の対象になるのは、年収が1人暮らしで340万円以上、夫婦で463万円以上ある利用者などだ。厚労省は通知で以下のように説明している。
3割負担の基準は、第1号被保険者である高齢者本人の合計所得金額が220万円以上の場合とする。ただし、年金収入+その他の合計所得金額(*)が
○ 世帯に他の第1号被保険者がいない場合で340万円
○ 世帯に第1号被保険者が2人以上いる場合で463万円
未満の場合は3割負担とはしない。
* 合計所得金額
給与収入や事業収入などから、給与所得控除や必要経費を控除した額で、雑収入のうち、年金収入に係るものを除いた額。
年収が1人暮らしで280万円以上340万円未満、夫婦で346万円以上463万円未満の利用者などは、現行の2割負担が据え置かれる。1割負担の利用者の範囲に変更はない。個々の利用者の負担割合を確かめる方法について、厚労省の担当者は「市区町村から届く負担割合証をみて欲しい」と呼びかけている。
介護保険の自己負担はおよそ80%の利用者が1割。政府が2割、3割の導入を決めたのは、給付費を抑制して制度の持続性を高めていく狙いがある。2021年度に控える次の制度改正でも、負担割合のあり方が改めて俎上に載る見通しだ。
配信元:介護のニュースサイト Joint