記事コンテンツ
= 介護保険最新情報Vol.678 = 通所介護の送迎、買い物支援を組み合わせる混合介護はどこまで可能? 国交省通知
国土交通省は9月28日、通所介護の送迎と買い物支援などの保険外サービスを組み合わせて提供する混合介護について、ルールを改めて整理する通知を発出した。介護保険最新情報のVol.678にも掲載されている。
介護保険最新情報Vol.678
保険外サービスの利用者負担に運送の対価が含まれないことが明らかな場合は、スーパーや病院などへ連れていくとしても道路運送法の許可・登録は必要ないと説明。「利用者負担に運送の対価が含まれない」ことを見極める要件として、
1. どこにも寄らない通常の送迎の際に選択する一般的なルートを、大きく逸脱しない範囲で行われている
2. 買い物支援などの保険外サービスが送迎とは独立したサービスと認められる
の2つをあげた。2.の「送迎とは独立したサービス」を確認する基準としては、
○ 保険外サービスの利用者負担はそれを使う時にだけ生じる
○ 保険外サービスを使うか否かは利用者が選択している
○ 移動する距離や時間などに応じて料金に差を設けていない
の3つを提示している。
送迎の混合介護をめぐっては、「ニーズはあるがルールが曖昧で展開しづらい」との不満の声が現場の関係者などから出ていた。政府は昨年6月の「規制改革実施計画」で、こうした課題の解消を図ると約束。法令の解釈を明確にするよう国交省に指示していた。
■ 送迎車での外出支援は?
国交省は今回、想定される混合介護のサービス形態ごとに解釈を記載。通常の送迎で選ぶ一般的なルートを大きく逸脱したり、移動する距離に応じて料金に差をつけたりする保険外サービスを提供するためには、例えばタクシーやバスのような許可・登録が必要と説明した。
このほか、通所介護を提供中の利用者に送迎車で外出支援を行う形態も取り上げている。機能訓練の一環として通所介護計画に位置づけられた外出支援なら許可・登録は必要ないが、利用者個人の希望に応えて有償で外出支援を実施する場合は許可・登録が必要、としている。
配信元:介護のニュースサイト Joint