講演会報告:{森の住宅都市/常盤平団地の生活史}60年ー青木俊也学芸員 11/25
松戸市内にある常盤平団地は、4800戸・50万坪の街づくりでスタートして、60年の歳月が過ぎました。これまでに、入居以来の生活史の調査結果、講演会が開かれてきましたが、今回の講演会は、そのうちの”森≒緑地保全”からみた内容でした。講師は、青木俊也学芸員でした。当、友の会と市立博物館との共催講演事業でした。*松戸市立博物館調査報告書⓻『森の住宅都市 常盤平団地の生活史 1960-2022』(23年3月刊、A4・100ページ、1200円)4編構成のうち第4編目の紹介になります。同誌、友の会員は1割引きです。 ◎講演は休憩をはさんで2時間でした。最初の30分間は、{日本住宅公団が全国主要都市の周辺に、300万坪の宅地開発を計画した}ところから説明が始まりました。{東京周辺部では、150万坪、川崎市生田・日野市豊田そして松戸の金ヶ作が選出された。1955年、新京成松戸・新津田沼間が開通したことが好条件}にもなったとか。常盤平団地の誕生から現在までの60年間の歴史―”ホコリダイラ”、”通勤混雑”、”消費者運動”、”4階建てを高層化する建て替え計画を止める”、”高齢化・孤独死”の経過を、エピソードをまじえ自治会活動や個人からの調査を話される。 ◎現在、常盤平団地(ときわだいら・だんち)が緑豊かな団地となった話へ―多くの団地が、限られた敷地に建物を窮屈に建てられがちななかで、ここは、{街づくりの造成、青写真の基本計画の段階から、緑地が意図されていた}。{首都圏整備法によるグリーンベルト・近郊地帯に松戸市域が含まれ、建設地以外の場所で樹木を残す配慮}があったこと。{桜並木、けやき並木が名所になっていること}には、「緑地保存の計画」や「住民の緑化運動」の結果であることの紹介へ。 ◎賃貸住宅として、居住者の出入りもあったが、{若い世代で入居したひとたちが、いまや、65歳以上の居住者が半数を超える}団地・街にとって、{田園都市としての美しい自然環境の魅力の保持が地域の社会資源として、新しい評価を受け、その活用が始まっている}と結ばれる。”常盤平団地で、子どもたちを含めた各世代の人々が親しめる場所”となっていってほしいと、強調されました。 (聞き手・松尾)*なお、当ネット・松戸市立博物館友の会2022・3・5№500{講演会報告:常盤平団地六十年の生活史ー青木学芸員 3/5終わる}も、ご参照ください。 |